木造住宅の長寿命化に大きく影響を与える耐震性能。耐震等級3を満たせば安全なのか、耐震性能の経年劣化はないのか。耐震性能に関する基本的な考え方について、京都大学准教授の中川貴文氏に取材。Q&A方式でまとめた。
特記なき資料提供:中川 貴文(京都大学)
Q.制震装置はどのような効果があるの? 活用方法は?
A.制震は地震力を吸収して変形を抑える。ただし変形が少ない建物では効果が小さくなる
ケンジ 制震とは地震のエネルギーを吸収して建物の揺れを防ぐ装置のこと。この装置は約5㎝変形しても損傷しないから、繰り返し地震を受けても耐震性能が保てるんだ。逆に数㎜しか変形しない建物に制震装置を付けても効果は低い。
→建物の変形を限界耐力計算やウォールスタットのような時刻歴応答解析で評価すると制震装置が働くかどうか判断できる
松太郎 制震装置の性能は、壁を模した試験体の押し引きを動的に繰り返し、荷重と変形の関係を見るといい。繰り返しの押し引きの面積が大きいほど制震の効果が高い。現状・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー4月号(2024年3月30日発行)木造再点検[超]そもそもQA』(P.63~)でご覧ください。
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