東京都が4月1日に公表したテレワークに関する実態調査結果によると、2023年10月末時点でテレワークを導入している企業は60.1%で、前回調査の(22年10月)から2.8ポイント減少。前々回調査(21年10月、65.7%)から5.6ポイント減少した。建設業(196社)での導入率は51.5%で、前回調査(52.0%)からほとんど変化がなかった。
同調査は、従業員30人以上の都内企業1万社を対象に実施したもので、回答数は2158社(回答率21.6%)。
テレワークを導入している企業は、規模別では「300人以上」で80.5%(同0.3%増)、「100~299人」64.2%(同6.4%減)、「30~99人」52.8%(同2.2%減)。中堅・小規模企業でやや減少傾向が見られるものの、全体的にはほぼ横ばいに推移した。
建設業は、「導入している」が51.5%、「導入予定あり」が10.7%、「導入予定なし」が37.8%。前回調査との比較では、「導入している」が0.5ポイント減、「導入予定あり」は1.6ポイント増、「導入予定なし」1.1ポイント減と、大きな変化は見られなかった。
テレワークの導入目的(産業全体)については、「非常時(新型コロナウイルス、地震など)の事業継続対策」が最も多く88.0%。次いで「従業員の通勤時間、勤務中の移動時間の削減」(41.8%)、「育児・介護中の従業員への対応」(40.4%)の順に多かった。
導入企業の9割「今後もテレワークを継続」
テレワークの継続意向については、テレワークを導入している企業のうち90..6%が「テレワークを継続する」と回答。このうち9.6%はテレワークをさらに拡大する意向を示している。「継続するが縮小する」は9.4%、「テレワークをやめる」は2.3%だった。
テレワークの導入・定着のために必要なことについては、「ペーパーレス、はんこレスなどの決裁の社内手続きの電子化」(68.5%)、「テレワークに関する社内ルールやテレワーク規程(規定)の整備」(54.1%)、「コミュニケーションツールの導入・充実(ウェブ会議システム、チャットツールなど)」(51.6%)との回答が多かった。
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