林野庁が3月26日公表した2023年度の建築物における木材の利用に関する調査(「建築物における木材の利用の促進に向けた措置の実施状況の取りまとめ」)結果によると、23年度の建築用材などの総需要量は3608万3000㎥で、前年比で39万㎥の減少となった。国内生産量は1784万9000㎥で前年比32万7000㎥の増加。国内自給率は49.5%で、前年比で1.5ポイント上昇している。
着工建築物の木造率(床面積ベース)は、低層住宅では82.6%となったが、低層非住宅建築物では14.7%、中高層建築物では住宅・非住宅ともに0.1%以下にとどまった。非住宅建築物での木造の床面積・木造率は近年、横ばい傾向で、21年は8.0%、22年は8.1%、23年は8.6%となっている。
一方、23年度に着工した中高層木造建築物の床面積は約4万6000㎡で、前年よりほぼ倍増。過去10年間で増加傾向が続いている。中高層木造建築物の事例としては、ジューテック本社ビル(8階建て、木材利用量:207㎥)、銀座髙木ビル(12階建て、木材利用量:81.5㎥)、野村不動産溜池山王ビル(9階建て、木材利用量:470㎥)などがある。
公共建築物での木造化進む
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