信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、木造建築工事業のエムズ(佐賀県唐津市)が3月29日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は2023年5月期末時点で約3億5800万円とみられる。
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同社は1971年、左官工事を目的に創業。2003年に法人化し、業態も木造建築工事業に変更。唐津市内で低価格の注文住宅を手がけ、2016年5月期には売上高約3億6500万円を計上していた。
しかし、後発の同業者との競合や、外注費を含む資材仕入れコストの上昇分を価格に転嫁できず、慢性的な赤字決算が続いていた。2023年5月期の売上高は約2億3100万円を計上していたが、大幅な赤字で債務超過額が拡大。このため同年6月に本店を現所(唐津市和多田天満町)へ移転して経費の削減に努めたが、業況改善の見通しが立たないことから、事業の継続を断念した。
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