【台北時事】台湾中央気象局によると、3日午前7時58分(日本時間同8時58分)ごろ、台湾東部沿岸を震源とするマグニチュード(M)7.2の地震が発生した。震源に近く、震度6強を観測した東部・花蓮で7人が死亡し、各地で計821人の負傷者が確認された。被害は拡大する可能性がある。
中央気象局は記者会見で、2400人以上の死者を出した1999年以来「最大規模」の地震だと説明。今回の揺れが本震とみられるが、3~4日以内に大きな余震が起こる可能性があると指摘した。日本台湾交流協会台北事務所(大使館に相当)によれば、これまでに日本人の被害は確認されていない。
消防当局や現地メディアによると、花蓮で死亡した7人のうち、4人はいずれも山道で落石に遭った。1人はトラックで移動中で、同乗していた1人も負傷。ほかの3人は観光客で、7人で山登りをしていた。
花蓮ではビル2棟が傾き、一部崩壊。このうち8階建てのビルからは警察や消防により22人が救出されたが、1人が地下に閉じ込められており、救出作業が続いている。もう1棟の5階建てビルでは、1階で営業中だった飲食店が利用客の避難後に全壊した。
台北では通勤や通学時間帯の地下鉄が緊急停止し、高速鉄道(台湾新幹線)も一部が遅延、運休となった。南部・台南では、水道管の破裂で道路が冠水する被害が出ている。
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