信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、三浦勇工務店(宮城県仙台市)が3月18日に仙台地裁から破産手続き開始決定を受けていたことがわかった。負債は債権者約8人に対し約9000万円。
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同社は1950年創業。仙台市を中心とした宮城県内を営業エリアに、戸建て住宅や集合住宅などの建築一式工事のほか、付随する大工工事や土木工事も手がけていた。長い業歴を背景に、地元密着型企業として県から優良建設工事表彰を多数受けるなど、高い技術力をもとに実績を積み重ね、2008年10月期には売上高約7億5100万円を計上していた。
しかし、設立以来、受注の大半を占めていた公共工事の減少に伴い売り上げは縮小、赤字計上が散見されるなど経営は不安定に。東日本大震災以降は復興需要を取り込み、一時的に業績は回復したものの、需要の落ち着きに伴い、業績はさらに悪化。近年は新型コロナ感染拡大の影響もあり、2022年10月期の売上高は約6000万円にまで減少していた。その後も業績回復の見通しが立たないことから、2023年6月には事業を停止、今回の事態となった。
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