信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、暁建設(埼玉県戸田市)が3月29日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かった。負債は2023年7月期末時点で約55億1800万円とみられるが、大幅に変動している可能性もあるという。
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同社は、2011年創業。マンションやビルといった大型施設のコンクリート躯体工事(基礎工事、擁壁工事、外構工事等)を得意とし、積極的な営業で業容を拡大。都内に営業所を開設するほか、M&Aも行い体制を拡充していた。2018年7月期に約6億7300万円だった売上高は、2023年7月期には約53億1700万円まで伸長した。
しかし、急成長を遂げた一方で、内部管理体制が追い付かず、金融機関からの借入金が増加し、資金繰りも悪化。売り上げは伸びていたものの、財務面では大きな課題を抱えていた。取引先に対する支払い遅延が常態化するなど対外信用が著しく低下し、不安定な状況が続くなか、金融機関をはじめ取引先の支援が限界に達した。
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