NTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)、日本電信電話(東京都千代田区)、NTTアーバンソリューションズ(東京都千代田区)の3社はこのほど、品川シーズンテラスにて、ビル内ロボット配送実験を実施した。
近年、少子高齢化が進み、減少する労働人口への対応や高齢化社会に対応した街づくりが求められる中、配送や警備、移動手段などとして、ロボットの活用ニーズが一層高まると想定されている。一方で、複数のロボットが同時に走行する際の衝突や、走行中の通信断による稼働停止など、効率的かつ安全にロボットを活用していくためには多くの課題がある。3社は、こういった課題の解決を目指し、同実証を実施。
実証では、NTTグループの技術を複数活用。ロボット最適制御技術やマルチ無線プロアクティブ制御技術の適用により、到着時間の正確性向上、配送時間の短縮、早期異常検知など、より効率的かつ安全なマルチロボット運用を実現した。
使用したロボットは、ZMPが提供する「DeliRo (デリロ)」2台、アスラテックが提供する「RICE」2台。オフィス入居者がオーダーアプリを用いて注文した商品について、ビル内のコンビニ店舗からの配達作業を自律走行型サービスロボットが代行し、注文者へ商品を配達した。
同実証の結果、ロボット最適制御技術により「ロボットによる配送時間を約30%削減」、「注文者に事前提示する到着時間の誤差を約15%削減」することができた。また、マルチ無線プロアクティブ制御技術による「弱電界エリア(75dBm以下)の走行完全回避」、マルチロボット最適化ソリューションを用いることによる「複数ロボットを統一管理した一元的な運用の有用性」などが確認された。
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