東京カンテイ(東京都品川区)は3月21日、2月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。首都圏は、前月比0.7%増の4707万円と12カ月ぶりのプラス。東京都は6424万円(同0.1%増)と前月に続き強含み、事例シェアが拡大に転じたことで首都圏全体の数値を押し上げた。神奈川県は3648万円(1.1%増)と5カ月ぶりに上昇した一方、埼玉県は2945万円(0.7%減)と5カ月連続で下落。千葉県も2721万円(0.4%減)と下落に転じた。
都市別では、東京23区が前月比0.3%増の7204万円と6カ月連続で上昇。都心6区は2.2%増の1億1380万円と13カ月連続で上昇し、前年同月比も13.4%増と上昇率が拡大した。都心部は依然として堅調な価格トレンドを示しているが、周辺エリアと同じく在庫が増加に転じ、価格改定シェアや値下げ率も拡大。水面下で価格調整への兆しが出始めている。横浜市(1.5%増)は4カ月ぶりに上昇し、前年同月比もプラスに転じた。千葉市(1.7%増)は3カ月連続で上昇。一方、さいたま市(0.9%減)は昨年8月以降下落傾向で推移しており、前年同月比も下落率が4%台まで拡大した。
近畿圏は前月比0.9%増の2871万円と反転上昇。主要エリアが強含んだため、昨年12月の水準まで持ち直した。大阪府は0.9%増の3077万円と2カ月連続上昇し、マイナスが続く前年同月比も下落率が縮小しつつある。兵庫県は築浅事例の増加もあり1.5%増の2518万円と上昇に転じたが、昨年12月の水準には届かなかった。都市別では、大阪市が前月比0.4%増の3881万円と2カ月連続上昇したが、前年同月の水準には戻っていない。市中心部では築浅事例が増加するも、0.3%増の5351万円と小幅な上昇にとどまった。神戸市(1.8%増)は築古事例の減少などで2カ月ぶりに上昇し、昨年12月の水準を上回った。大阪市とは対照的に、前年同月を上回る状況が続いている。
中部圏は前月比0.9%増の2253万円、愛知県は1.0%増の2395万円といずれも反転上昇したが、12月の水準には届かなかった。前年同月を下回る状況も継続している。都市別では、名古屋市が前月比0.9%増の2776万円と2カ月ぶりに上昇し、12月の水準を上回った。一方、前年同月比の下落率は、依然2%台で推移している。市中心部では0.5%増と小幅ながら3カ月連続上昇したが、前年同月の水準を下回ったままとなっている。
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