有限会社原住建(群馬県沼田市)がサイエンスホームに加盟したのは、2015年。下請けから元請けへの転換を図るのが目的だった。当時、専務だった原靖昇さんは2019年に父から事業を承継。その後、コロナ禍、ウッドショック、資材の高騰などの波を受けつつも、年間10棟ペースの受注を堅実に守り、翌年の建てる分までを確保するという安定した経営を続けている。注文住宅の経験もなく、新築営業をしたこともなかった原さんは、サイエンスホームの研修、商品を取り入れ、本部との二人三脚を通じて、工務店経営や受注契約などのノウハウを身につけていったという。その経緯と将来の展望について、語ってもらった。
原さんは父が経営する原住建に入社して以来、大工として家業に携わってきた。当時は大手の下請け業務が中心。発注者しだいで売上が左右される状況に不安を感じていたという。
そこで元請けへの転換を志し、サイエンスホームへの加盟を決めた。「浜松のモデルハウスを見学して、真壁づくりの家のデザイン性と機能性の高さに驚きました」と原さん。
また自社工場によるプレカット部材や、メーカーとの提携によるオリジナル建材を効率よく生かすことで、工期を通常に比べて約2分の1にまで短縮できる、という合理的な施工の仕組みも高く評価。「大工である父も“このつくりなら質を保ったうえでコストも下げられる”と納得していました」(原さん)。
営業研修など本部からの手厚いサポートを活用
しかし初年度の受注は苦戦した。「商品が良いだけでは、簡単に受注できないと教えられましたね」。そこで原さんはサイエンスホーム本部が主催する営業研修に積極的に参加するようになる。「大工の仕事しか知らなかったので、靴の揃え方、挨拶の仕方、名刺交換など、いちから営業の仕事を学びました」。
そのほか、オリジナルデザインのチラシを印刷まで依頼できたりするなど、販売面のバックアップも充実。「耐震性や断熱性はもちろん、省エネ・脱炭素についても対応していて、商品開発にも熱心ですよね。工務店1社ではとても手が回らない部分まできめ細やかに支援してもらえて助かっています」(原さん)。
売り上げは約2倍に、翌年分の受注契約も確保
加盟の翌年にはモデルハウスを建設。営業ノウハウを学んだうえに、ここで多くの集客を得たことで、14棟もの受注を得ることができた。「自社の施工能力の上限も把握することができました」(原さん)。
それ以来、年間の受注棟数は10棟ほどに限定し、それを超える分は翌年以降まで待ってもらうというスタイルに。年間の売り上げは加盟前の約2倍にまで成長することとなった。
フルオーダーとセミオーダーを使い分けて予算に対応
原さんが評価するサイエンスホームの強みは、木の現しを生かした真壁づくりという、年代を越えて日本人に愛されるスタイルだ。「癒やされる」「安心する」という声とともに「こんなに自然素材を使った木の家はもっと高いものだと思っていた」という感想も。沼田店では、こだわりの強い顧客にはフルオーダーの「Sクラス」、コスト重視の顧客にはセミオーダーの「ひのきづくしの家」を提案して、予算面でも幅広く対応している。
「当社ではコロナ前は1000万円台後半、資材高騰の現在でも2000万円台前半が主な受注価格帯です。近年は、子育て世代に向けた国の補助金が手厚いので、お客様に積極的に利用をお勧めして、喜んでいただいています」(原さん)。
会社の組織化に注力して営業販路も広げていく
翌年の売り上げが計算できるようになったことで、経営面でも先の見通しが立てられるようになった。
現在、社員は原さんと父、社員大工2名、営業1名という5人体制だが、今春には現場監督など2名が新しく加わる予定だ。
「組織化を図って、地域にさらに貢献できるような会社にしてきたい」と原さん。そのためにも、質を落とすことなく年間20棟を供給できる体制を目指す。
また、前橋市、高崎市といった主要都市への拠点進出も検討中だ。「本部の前向きな姿勢にはいつも刺激を受けています。これからも本部と二人三脚で生き残っていきたい」。原さんはこのように意気込んでいる。
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他に無いモデルハウス支援策「SSSシステム」
原さんはモデルハウスを建ててすぐに14棟受注したという自身の経験から、営業におけるモデルハウスの重要性を実感している。そのため、最初に建てたモデルハウスを2023年に売却したあとも、すぐに新しいモデルハウスを建設した。「ただ、売却を前提にしてはいても、やはりイニシャルコストは負担でした」と本音を語る。
そのような資金面の負担を軽減するため、サイエンスホーム本部が用意しているのが「SSSシステム」だ。本部が土地や建物を所有する形でモデルハウスを建てて、加盟店に賃貸するという形になっている。加盟店は賃貸料を支払うだけでモデルハウスを利用可能。運用後の売却益は加盟店の利益になる。
「家賃だけで済むというのはありがたいですね。前橋、高崎への進出の際にはSSSシステムをぜひ利用したい」と原さんは語る。
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