NPO法人環境共棲住宅「地球の会」(理事長=安成信次・安成工務店社長)は5月21〜23日に、京都市内で13回目となる「日本の木の家づくりサミットin関西」を開催する。テーマは「日本の魅力」。全国の地域工務店が集結し、ディスカッションや講演を通じて、日本古来の家づくりのルーツから、これからの暮らしの考えを深めていく。
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同サミットは地球の会の会員社118社が、約1年半にわたって共同研究してきた事例などを公表するほか、有識者が登壇し、今後の地域工務店のあり方を議論していく。
同サミットを取り仕切る主幹事工務店の山弘(兵庫県宍粟市)社長の三渡眞介さんは、市場環境が厳しさを増す中で、「今一度、原点回帰し、地域工務店が日本古来のルーツに立ち返る必要がある」と力を込める。
「江戸時代の町屋や蔵造りの住宅、近代以降は西洋の影響を受けた近代的な建築様式が普及してきた。日本人の暮らしや文化のルーツを紐解き、新しい暮らし方の形を考えていきたい」(三渡さん)。
1日目は、茶人家の千宗屋さんが「茶道の世界からみた日本人の暮らしと文化」について講演するほか、国際日本文化研究センター所長の井上章一さんが「日本人の暮らしと住まいの変化」について発表する。
2日目は実務者の講演も充実。建築家の横内敏人さん(横内敏人建築設計事務所)が、日本の家づくりの焦点を解くほか、京都工芸繊維大学・名誉教授の日向進さんと横内さん、安成工務店社長の安成信次さんの3者で「住文化と建築」について、パネルディスカッションをする。
そのほかの見どころは、同会の3分科会による研究成果の発表だ。「DX儲けの原理原則」(発表:新和建設(愛知県北名古屋市)、常務取締役・藤井徹さん)、「若手育成」(同:鷲見製材(岐阜県岐阜市)取締役営業本部長・鷲見鋼介さん、「採用・評価」(同:ミヤワキ建設(富山県高岡市)社長・宮脇友基さん)−が余すことなく知見を共有する。
3日目は、オプションプログラムとして視察ツアーを開催する。まもなく詳細を発表する予定という。
同サミットは、全国の地域工務店の家づくりと経営の向上を目指すため、加盟者以外にも全てのセッションを公開する。同会事務所によると3月末時点で約280人から参加申し込みが来るなど反響を呼んでいる。申し込み期限は4月15日まで。詳細はこちらから。
この記事は新建ハウジング3月30日号3面(2024年3月30日発行)に掲載しています。
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