総務省が22日発表した2月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が106.5と、前年同月比2.8%上昇した。上昇は30カ月連続で、4カ月ぶりに伸びが拡大した。電気代、都市ガス代で、政府の負担軽減策による押し下げ効果が縮小したのが要因。
エネルギー価格全体では1.7%下落で、1月の12.1%から下げ幅が縮小した。政府の負担軽減策が開始から1年経過したことで前年同月比を引き下げる効果が一部剥落。低下幅は、電気代が2.5%(1月は21.0%)、都市ガス代が13.8%(同22.8%)となった。ガソリン代は4.5%上昇だった。
生鮮商品を除く食品は5.3%上昇。伸び率は6カ月連続で縮小したが、依然高い伸びとなっている。菓子類が9.6%、調理食品が5.6%それぞれ上昇した。宿泊料は内外の観光需要の回復で33.3%の上昇となった。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2.8%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は3.2%、それぞれ上昇した。
物価の伸びをモノとサービスで分けると、モノは3.3%上昇、人件費の割合が高いサービスは2.2%上昇だった。総務省は「春闘の結果をはじめとする賃金動向を踏まえ、サービス価格がどうなっていくか注視が必要」としている。
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