4月1日から時間外労働の上限規制が建設業・物流業などにも適用される。その他の業界では2019年または2020年から適用されているが、人材不足などの課題を抱える業界に限り、特例として5年間猶予されていた。その猶予期間がいよいよ終わる。
「2024年問題」により、建設業界だけではなく物流業界においても人材不足が深刻化すると予想されている。さらに物流の人材不足を要因として、建設現場では必要なタイミングで必要な資材や機材が届かなくなり、工程の遅延や工事の停滞などを引き起こす可能性が指摘されている。「2024年問題」に直面する建設業界は、“自分たちのことだけで手一杯”という状況にはあるが、重要なパートナーである物流業界が置かれた環境にも目を向けなければならない。
物流業(物流に関する業務)では4月から、時間外労働の上限が年960時間に規制される。1日あたりの労働時間は原則13時間以内、最大15時間以内となる。宿泊を伴う長距離運行は週2回まで、最大16時間まで。14時間を超える運行も週2回までに制限される。これにより輸送能力が約14%(4億トン相当)不足し、2030年度には輸送能力が約34%(9億トン相当)不足する見込みとなっている。
荷待ち時間が長時間労働の一因に
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