文部科学省は3月14日、「学校施設のZEB化の手引き」を公表した。新築・改築によるZEB化を実現した学校施設を紹介することで、ZEB化検討のきっかけとなることを期待している。
事例では、各施設の▽施設データ(建物の基本情報、工事概要)▽建物仕様(屋根、外壁、空調、照明、給湯、創エネなど)▽コスト▽導入設備▽一次エネルギー消費量▽ZEB評価▽ZEB化の経緯・きっかけ▽ZEB化のメリット・課題―などについて、写真や図面などを使って紹介。学校側から求められることの多い、工期短縮のためのポイントなどについても説明している。
新築の事例では、栃木県那須塩原市の箒根(ほうきね)学園と千葉県袖ケ浦市の蔵波小学校を紹介。
箒根学園は3つの小学校と中学校を統合した際に建設した施設で、2023年に開校。太陽光発電設備(太陽光発電63.72kW、蓄電池20kWh)を設置したことでNearly ZEBを達成した。外皮断熱では、屋根と外壁に30ミリのポリスチレンフォーム、窓にペアガラスを採用。全熱交換器の導入により、感染症対策だけでなく騒音対策としてのメリットが得られた。また、多目的ルームに太陽光発電システムのモニターを設置することで、生徒たちの環境教育にも役立てている。断熱材をコンクリート外壁とともに打ち込むことで工期短縮を図った。
改修の事例では、宮城県仙台市の東北大学厚生会館・図書館、山形県上山市の南小学校、栃木県那須塩原市の槻沢小学校を紹介。
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