国土交通省は、都市と地方などを行き来する「二地域居住」を促進するため、関係省庁や自治体、民間事業者が参加する会議を今秋にも新設する。二地域居住を巡っては、新制度を盛り込んだ法案が今国会に提出されている。成立後を見据え、実効性を高めるには官民連携の強化が不可欠だと判断した。
2021年に設立された「全国二地域居住等促進協議会」を基にメンバーを構成する。協議会には、国交省をはじめとする国の機関のほか、全国667の自治体、移住支援団体、不動産や公共交通の企業などが参加。創設する会議には、これらに加え、観光や農業、教育などの企業・団体が入ることを想定している。参加省庁や自治体も増やす方向だ。
新たな会議では、自治体による二地域居住推進の好事例や国の支援制度の内容を共有。民間によるプロモーションなど情報発信の強化も検討する。
政府は二地域居住推進に向けて、広域的地域活性化基盤整備法の改正案を提出。市町村が二地域居住に関する計画を作成する際、その内容を協議する官民協議会の設置を可能とする。また、居住者を支援するNPO法人や企業を市町村が指定できる規定を盛り込んだ。新設の会議では、全国レベルで官民連携を深め、各地の取り組みを後押しする狙いだ。
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