国産ヒノキを使った真壁造の住宅を軸に住宅ネットワークを展開しているサイエンスホーム(静岡県浜松市)はこのほど、LCCM住宅の住宅商品を開発し、浜松市内にモデルハウスをオープンした。輸送時のCO2排出量が少ない国産材の特性を、高断熱化や太陽光発電と組み合わせることでさらなる高付加価値化を図る。太陽光発電を搭載した33.88坪の平屋・ビルトインガレージ付きのプランで、価格は2415万円(税別)。
躯体は標準仕様と同じく外張り断熱とし、補助金等を利用することも考慮して外皮性能はUA値0.56W/㎡Kに設定。モデルハウスでは開口部を樹脂サッシ・トリプルガラスとしたが、計算上はペアガラスで十分基準を達成できる。太陽光発電も標準仕様で、8.3kWを搭載する。
そして、LCCM実現のカギとなったのは、同社がこだわり続けてきた国産材だ。社長の大石晃弘さんは「輸入材は輸送時のCO2が、国産材の2~6倍は排出される。輸送時のCO2排出量が少ない国産材を使うサイエンスホームの家づくり自体がLCCM住宅の概念に一致する」と話す。
加えて「木の空間で得られる安らぎや、昭和を感じさせるデザインは、今の住宅取得者にも響くはず」と、環境配慮以外の特性も時流に合っているとした。
世帯構成の変化など 見据えて平屋に
間取りは、中央にLDKと水まわりを配し・・・
この記事は新建ハウジング3月20日号12面(2024年3月20日発行)に掲載しています。
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