日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)の4団体は、このほど週休2日(土日閉所)の定着に向け、「目指せ!建設現場 土日一斉閉所運動」を共同で実施する。3月8日に首相官邸で行われた意見交換会の席上で明らかにしたもの。
24年4月から建設業においても時間外労働の罰則付き上限規制が適用されるが、時間外労働を抑制するためにも、生産性の向上と週休2日の定着が必要不可欠となっている。そこで4団体が力を合わせ、大手・中小を問わず業界を挙げて土日閉所を目指すこととなった。公共工事だけでなく、民間工事においても週休2日の実現に向けて取り組む考え。
運動期間は25年3月までの1年間で、状況により随時更新。発注者や発注者団体に対して要請を行うほか、制作したポスターを活用して会員各社へのPR活動を行う。国土交通省、厚生労働省、総務省、全国知事会、全国市長会、全国町村会、日本経済団体連合会、日本商工会議所などに後援を呼び掛ける予定。
PR用のポスターでは、土日一斉閉所のイメージキャラクターとしてクマのキャラクター「やすみん」を採用。クマの特徴でもある「オン・オフの切替え」をイメージしている。
建築現場の4週8閉所 35%止まり
日建連が23年12月に公表した調査結果によると、23年度前半で4週8閉所以上を達成している現場は、全体の半数に当たる6539現場(49.4%)。土木工事現場に限れば62.6%(4239現場)が4週8閉所以上を達成している。一方、民間工事が多数を占める建築工事現場では、達成率は35.6%(2300現場)にとどまっている。現状として、国交省の直轄工事は週休2日制が浸透しつつあるが、地方自治体・高速道路関係工事・民間工事では導入が進んでおらず、災害復旧現場での取得も厳しい状況となっている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。