信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、いなせ建設(大阪市)が2月29日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かった。負債は2023年4月期末時点で約6億9900万円。変動している可能性がある。
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同社は、2012年に創業し、一般住宅のほか、店舗や事務所などの新築・改築工事を手がけていた。建築事務所や建築士からの紹介受注で、2019年4月期には売上高約4億3100万円を計上。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により工事の中断などが発生。2020年4月期の売上高は約3億2800万円にとどまった。建設資材の価格高騰で採算割れの中、2023年4月期の売上高は約6億6100万円に回復したが、資材高に加え、外注費の高騰により売上総利益段階から赤字に陥っていた。大幅な債務超過状態で金融機関からの追加資金調達のめども立たず、事業の継続を断念した。
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