2月の企業倒産、23カ月連続で増加　建設業は136件

東京商工リサーチ（東京都千代田区）は3月8日、2月の全国企業倒産状況について発表した。企業倒産（負債額1000万円以上）は、前年同月比23.3％増の712件、負債総額は同44.5％増の1395億9600万円だった。

件数は、2022年4月から23カ月連続で前年同月超えとなった。2月としては3年連続で前年を上回り、2016年（723件）以来8年ぶりに700件台となった。負債総額は、2カ月ぶりに1000億円を超えた。負債1億円未満が526件（構成比73.8％）と小・零細企業が中心であるものの、件数増加に加え、4カ月ぶりに100億円以上（2件、前年同月1件）が発生し、5億円以上10億円未満が32件（同17件）となるなど、倒産は中堅規模にも拡大している。

円安が進み、原材料や資材、エネルギー価格が高止まるなか、大手企業の賃上げ回答が賃上げムードをけん引しており、同社では、景気拡大を実感できないまま「利益なき売上増」の悪循環に陥った中小・零細企業を中心に、資金調達できない息切れ倒産が増え、当面企業倒産が増勢を強める可能性が高いとしている。

産業別では、10産業のうち6産業が前年同月を上回った。物価高や資材高、人手不足などの影響により、建設業は136件（同18.2％増）と14カ月連続で前年同月を上回った。一方、不動産業は20件（同16.6％減）で2カ月連続前年同月を下回った。

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