東京カンテイ(東京都品川区)は3月7日、2月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏は連続上昇、近畿圏は反転下落、中部圏は3カ月連続上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比2.7%増の4046万円と2カ月連続で上昇した。東京都は6233万円(2.7%増)と2カ月連続上昇。神奈川県は4368万円(2.0%減)と反転下落した。千葉県は2724万円(0.8%減)と3カ月連続下落し、前年同月比もマイナスにふれた。埼玉県は2875万円(3.7%増)と2カ月連続上昇。築年数が1.3年若返り、前年同月比もプラスに転じた。
都市別では、東京23区が1億1553万円(1.3%増)と2カ月連続上昇し、9カ月連続で1億円台となった。中野区、北区、板橋区は、高額事例によって平均価格が1億円を超える。都下は4138万円(2.3%増)と上昇した。横浜市(6.4%減)は2カ月連続下落。築古化が2.7年進み、3カ月ぶりの4000万円台となった。川崎市(6.7%減)は3カ月連続下落、さいたま市(4.3%減)は2カ月連続下落した。相模原市(4.8%減)と千葉市(5.0%減)は反転下落。東京都以外の首都圏主要都市は、軒並み下落となった。
近畿は下落、中部は連続上昇
近畿圏は、前月比4.3%減の2813万円と反転下落した。大阪府は7.6%減の3002万円と反転下落、京都府は大幅上昇した前月の反動で7.8%減の3552万円と下落に転じた。兵庫県のみ0.1%増の2884万円と連続上昇したが、大阪府・京都府の下落が影響し、近畿圏全体では前年同月比を含め下落した。都市別では、大阪市が17.3%減の4681万円と大きく反転下落、京都市(12.2%減)も反転下落し、全体の価格を押し下げた。堺市(5.0%増)は2カ月連続上昇、神戸市(1.4%減)は築年数が2.4年若返ったものの反転下落した。
中部圏は、前月比3.7%増の2685万円と3カ月連続上昇。愛知県も1.2%増の3202万円と3カ月連続で上昇した。いずれも平均築年が前月比・前年同月比ともに若返ったことが影響したとみられる。名古屋市は0.7%増の3987万円と反転上昇し、土地面積が6.5%拡大した。
宮城県は、前月比1.5%増の2517万円と反転上昇した。前年同月比は3.6%減で、平均築年が1.8年若返ったものの価格はプラスに転じなかった。仙台市は6.2%増の3049万円と反転上昇した。
福岡県は、前月比7.0%増の2426万円と反転上昇した。前年同月比は2023年2月が2500万円台と高水準だったことから、3.9%減とマイナスにふれた。福岡市は、前月の築古化による大幅下落の反動で、13.9%増の3852万円と反転上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。