日本政策金融公庫総合研究所が2月29日に公表した「中小企業景況調査」(2024年2月)結果によると、中小企業の2月の売上げDIは-6.3で、1月からマイナス幅が2.7ポイント拡大した。今後3カ月(2~4月)の売上げ見通しDIは-1.7で、マイナス幅が0.2ポイント拡大している。建設業関連は、売上げDIが季節調整値で2.8とプラスに転換。3カ月見通しDIは9.9でプラスを維持する見込み。
調査は2月中旬に、三大都市圏の同公庫取引先900社(首都圏451社、中京圏143社、近畿圏306社・うち建設業82社)を対象に実施。このうち624社(69.3%)から回答を得た。
産業全体の利益額DIは-0.4で、1月から0.5ポイント低下。一方、黒字企業の割合(45.1%)から赤字企業(18.5%)を引いた値は26.6で、2.3ポイント上昇している。今後3カ月の見通しは、「黒字」42.6%、「ほぼ収支トントン」37.9%、「赤字」17.4%となった。建設業の利益額DIは季節調整値で0.1となり、1月から3.6ポイント低下している。
販売価格DI(「上昇」-「低下」)は7.4で同+2.7ポイント、仕入価格DI(「上昇」-「低下」)は21.2で同+2.8ポイント。資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」)は5.3で同-0.1ポイント、金融機関貸出態度DI(「緩和」-「厳しい」)は30.5で同+2.0ポイントとなった。
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