大和ハウス工業(大阪市)と大東建託(東京都港区)は5日、地域の防災力強化を狙いとした連携協定を締結したと発表した。管理戸数の全国シェアが合計で1割を超える両社の賃貸住宅や各事業所を基盤に、災害時には情報共有しながら効率的に被災状況を調査し、迅速に被災者の住宅確保に取り組めるようにする。
平時には連携体制の構築を進め、防災訓練を共同で実施する。有事には合同の災害対策本部で、被災状況や住宅の空室情報を相互に共有。居住が困難になった住宅オーナーや入居者がいれば、共通の支援策としてそれぞれの住戸を無償貸与できるような体制を築く。
被災した住宅を修繕する際、両社の施工部門が連携するという将来的な展開も視野に入れる。
東京都内で記者会見した大東建託の竹内啓社長は「住宅販売では競合しても、有事には不動産業界全体が協業できるという仕組みの一助になればよい」と話した。
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