冬季の日照量が少ない積雪地域や日本海側でも、太陽光発電の普及が進んでいる。4ブランドでエコハウスを展開する藤城建設(北海道札幌市)は、屋根への積雪を考慮した壁面へのパネル設置で冬季でも発電量を確保し、暖房負荷を軽減する。普及価格帯のブランド「ゆきだるまのお家」でも壁面太陽光を推進し、“普通の人”が手に入れられるエコハウスを追求していく。
同社は2020年にモデルハウスとして建設した「NORTH LAND PRIDE(ノースランドプライド、以下NLP)」で、初めて壁面太陽光を導入した。壁面に6.4kW、屋根に9.38kWを搭載し、1年ほど運用して発電量などのデータを収集した。
その結果、“壁付けのパネルだけでも冬季の暖房をまかなうことは可能”との結論を得たという。壁面太陽光は、周囲に積もった雪の照り返しでも発電するため実は効率が良い。NLPの場合、記録的な積雪量になった2022年の冬も、平均で1日あたり9.5kWhを発電した実績を有する。
現在、同社全体の太陽光発電搭載率は約3割。その1割で壁面太陽光が採用されている。中には・・・
この記事は新建ハウジング3月10日号10面(2024年3月10日発行)に掲載しています。
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