発展途上のCLT(直交集成板)普及拡大なるかー。防火地域としても3階建てCLTログハウスとしても〝日本初〟づくしとなる純木造中層ビルが、東京都福生市のJR牛浜駅徒歩1分の立地に完成した。手がけたのは住宅商品「BESS」を展開するアールシーコア(渋谷区)だ。
木造あらわしによるログハウスは、規制の厳しい防火地域で2階建てまでしか建築することができなかったが、同社は昨年2月、CLT構造材にて、「木材あらわし」「石こう等の燃え止まり層無し」で90分準耐火構造認定を取得。国内で初めて防火地域での3階建てCLTログハウスの建築に成功した。
昨年12月に竣工した純木造中層ビル「牛浜ビル」は、地元の電気屋・純電工(東京都福生市)が建て主。1階は同社事務所、2〜3階は賃貸住居(全8世帯)の構成。このうち6世帯は社員寮、残り2世帯は一般に賃貸する。賃料は周辺相場の倍近い10万〜12万円で設定。延べ床面積は564㎡。
中高層木造ビルを巡っては、2010 年の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」制定以降、防火地域でも「木材あらわし」で建つようになったものの、課題も多い。そのひとつに施工性が挙げられる。
構造が「木造あらわし(燃えしろ層)」の内側に「不燃材(石こう等)の燃え止まり層」があり、さらにその内側に木製構造材がある 3 層構造としている。現場で施工する工程となっており、手間がかかるのがボトルネックになっていた。
一方・・・
この記事は新建ハウジング3月10日号1面(2024年3月10日発行)に掲載しています。
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