YKK AP(東京都千代田区)は、中古住宅の断熱性能と耐震性能を向上したリノベーション事例を表彰する「性能向上リノベ デザインアワード2023」の審査結果を発表した。
2回目となる今回は、「これからを暮らす家の新しいスタンダードをつくる」をテーマに性能向上リノベの実例を募集。応募総数125作品の中から、アルティザン建築工房(北海道札幌市)の「北の大地でリフォームZEHに住む」が最優秀賞に輝いた。
同作品は、子どもができたのをきっかけに、利便性の良い場所に中古住宅を購入、リフォームした事例。断熱を重視した家づくりを行い、断熱性能は0.23W/㎡Kに、耐震性能(上部構造評点)は0.88から1.52に向上した。太陽光や全館空調の採用に加え、一次取得層にも手が届くコストを実現した点が高く評価された。北海道の気候や暮らし方に則して、中古住宅を新築を上回る基本性能へ高めるリノベーションに取り組んできた、同社の技術力と熱意も最優秀賞にふさわしいとしている。
同アワードでは、特に断熱性能と耐震性能の向上を実現したプロセスに注目。一般投票および8つの評価視点からノミネート作品を選出し、有識者による最終選考会にて最優秀賞・優秀賞・選考委員賞など各賞を選出した。3月1日に開催した表彰式では、選出した全13作品を発表した。
選考委員は、東京大学大学院准教授・前真之氏、東北芸術工科大学教授・竹内昌義氏、M’s構造設計代表取締役社長・佐藤実氏、リノベーション協議会 会長・内山博文氏、リフォーム産業新聞社取締役・福田善紀氏、扶桑社リライフ+編集長・君島喜美子氏、暮らしかた冒険家・伊藤菜衣子氏、新建新聞社代表取締役・三浦祐成がつとめた。
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