ダウンライト主体の照明計画は整った灯りになるが、空間に器具が多く現れる。ダウンライトを排除して、なにもない天井を生み出す照明計画の手法について、設計事務所のエキップ(東京都目黒区)に所属する柳本英嗣氏に取材した。
照明計画の考え方
◉「庭見る小居」は東京・目黒に建つ設計者・柳本英嗣氏の自邸だ。延べ床面積25坪とこぶりだが、建具をトイレと洗面脱衣室に留め、空間を1つにまとめて広がりを確保。日中、寝室や水回りがある1階はほの暗く落ち着いた雰囲気。LDKがある2階は明るく暖かい雰囲気
◉夜間は均質に明るい空間より、暗めの場所があるほうがくつろげる。食事や家事などを行うダイニングテーブルやキッチン天板、読書スペースは500~1000lxを確保。それ以外は床面50~300lxを目安。不足はスタンドライトで補う。色温度は電球色2700K
天井をきれいに見せることを徹底
◉灯りを整えた住宅は、照明器具が目立たないように間接照明とダウンライト主体で構成されることが多い。この手法は灯数が多くなり、コストがかさむのが難点だ
➡最近はダウンライトが小型化しているが、目につくことに変わりはない
◉同事例では左官仕上げの天井をきれいに見せることを重視。天井に付く機器を極力排除した。ダウンライトやライティングレールは一切用いず、間接照明も最小限に留めた
➡その代わりに・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー3月号(2024年2月29日発行)「盛れる灯り」のすぐでき基本ワザ 照明デザイン超らくらく入門』(P.54~)でご覧ください。
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