信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、サン勇建設(埼玉県草加市)が2月22日、さいたま地裁越谷支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は2023年4月期末時点で約5億6300万円。
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同社は1968年創業し、1984年に法人化。注文住宅やアパートの建築工事のほか、リフォーム工事や不動産業も行っていた。注文住宅では、自社ブランド「もみの木の家」を展開し、ドイツ産の木材を豊富に使った木造住宅を提供。アパートに関しては、女性専用の集合住宅を扱う業者のFC店として営業を展開し、2018年4月期には売上高約7億3500万円を計上していた。
しかし、その後は同業者との競合やウッドショックの影響から業績が低迷。広告宣伝活動を積極的に行っていたものの、経費と借入金が増加した一方で本業回復にはつながらなかった。直近の2023年4月期の売上高は約5億2500万円に落ち込み、最終赤字約6800万円を計上した。2期連続の大幅欠損で債務超過に転落し、先行きの見通しが立たず事業継続を断念した。
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