ユアサ木材(東京都千代田区)はこのほど、北海道鶴居村の自社林において、5月下旬に実施する植林事業で新品種の「クリーンラーチ」を約1600本植樹すると発表した。
クリーンラーチは、北海道立総合研究機構林業試験場(美唄市)が造林用に開発。野ネズミなどの食害に弱い「カラマツ」と、食害に強い「グイマツ」のハイブリッド品種で、北海道内の人工林の半数以上を占める。「カラマツ」にはねじれが出やすい特性があるが、「グイマツ」の影響を受け継ぐことで抑制。直通性にも優れ、「カラマツ」よりも建材としての利用価値が高いのに加え、成長が早くCO2吸収量は「カラマツ」の最大1.2倍となる。炭素固定能力は「アカエゾマツ」「トドマツ」の約2倍以上で、地球温暖化防止にも貢献するとしている。
建材としては「グイマツ」の高い材密度を引き継ぎ、「カラマツ」よりも強度が高いという実験結果もあり、将来的には住宅や高層建築物まで用途が広がることが期待できるという。
今後、同社の社有林における植林事業では、従来の「カラマツ」に代えて「クリーンラーチ」を植樹し、地域の森林組合と協力しながら成長過程を見守っていく。
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