政府は21日公表した2月の月例経済報告で、景気の全体判断を「このところ足踏みも見られるが、緩やかに回復している」へ引き下げた。下方修正は2023年11月以来、3カ月ぶり。前月までは「このところ一部に足踏みも見られるが、緩やかに回復している」だった。物価高などの影響で個人消費の回復が停滞していることを踏まえた。
個別項目では、内需の柱である個人消費の判断を「持ち直しに足踏みが見られる」に引き下げた。下方修正は22年2月以来、24カ月ぶり。旅行などのサービス消費もコロナ禍からの回復に一服感が見られ、23年10~12月期実質GDP(国内総生産)で個人消費は3四半期連続の前期比マイナスだった。
生産も11カ月ぶりに下方修正した。認証不正でダイハツ工業と豊田自動織機が生産を停止した影響で、「持ち直しに向かっていたものの、このところ生産活動が低下している」へ引き下げた。
海外経済の判断は「一部の地域において弱さが見られるものの、持ち直している」に据え置いた。このうち、所得と消費の改善が続く米国景気については「拡大している」へ判断を引き上げた。
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