東京都は2月19日、環境性能の高い建物の普及に向けて意欲的な取り組みを行う事業者を表彰する「東京エコビルダーズアワード」の表彰式を行い、「リーディングカンパニー賞」など3賞に延べ64社(※重複受賞あり)のハウスメーカー、工務店が選ばれた。受賞イベントは3月4日、新宿住友ホールで行われる。
同アワードは、2025年4月から大手ハウスメーカーなどを対象に実施される「建築物環境報告書制度」に先駆けて、環境性能の高い住宅の普及に積極的に取り組む事業者を表彰するもの。断熱・省エネ、再エネ設置基準を先行して行う「ハイスタンダード賞」(2部門)に40社、再エネ設備設置率10ポイント増を目指す「ソーラーチャレンジ賞」に7社、環境性能の高い住宅の普及に向けて先進的な取り組みを行う「リーディングカンパニー賞」(2部門)に17社が選ばれた。
2日に行われた会見で小池知事は、「受賞者には制度の対象となる大手ハウスメーカーだけでなく、地域の工務店も含まれており、高い環境性能を標準装備する住宅が増えつつあることを実感している」と述べた。
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「リーディングカンパニー賞」の受賞者は、▽アイ工務店(大阪市)▽一条工務店(江東区)▽清菱建設(足立区)▽スウェーデンハウス(世田谷区)▽セイズ(葛飾区)▽高砂建設(埼玉県蕨市)▽福安工務店(八王子市)▽三井不動産レジデンシャル(中央区)▽ヤマト住建(神戸市)▽旭化成ホームズ(千代田区)▽積水ハウス(大阪市)▽八幡(青梅市)。
このうち清菱建設は、周辺建物による日射の影響をシミュレーションし、パッシブデザインにより適切な開口部を設計していることなどを評価。セイズは、住宅の引渡し後、定期的に光熱費データの集計を実施し、性能向上に努めていることなどが認められた。高砂建設は、屋外の温度変化を外気温度センサーで感知し、効率的な室温調整を自動で行う「SCナビシステム」を全棟に搭載。福安工務店は、隣地との建物配置や敷地内樹木との関係性、窓の性能値などを事細かに選定している。八幡は、土地探しの段階から太陽光パネル設置を提案し、発電量の多い5kWのパネルが搭載できるよう屋根形状を検討していることなどが評価された。
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