土地総合研究所(東京都港区)が2月15日公表した2024年1月分の「不動産業業況等調査結果」によると、不動産業の1月1日現在の経営の状況は、「住宅・宅地分譲業」では前回調査時点の23年10月から10.1ポイント(P)悪化し、5.4Pとなった。「不動産流通業(住宅地)」は、9.5P悪化の-13.8P、「ビル賃貸業」は、15.0P改善して15.0Pとなっている。3カ月後の見通しについては、「住宅・宅地分譲業」と「ビル賃貸業」は0.0Pで悪化を予想。「不動産流通業(住宅地)」は-12.0Pと、継続して経営状況は良くないと見る傾向にある。
「住宅・宅地分譲業」を詳しく見ると、「モデルルーム来場者数」は20.9P低下し-42.3Pに。「成約件数」は2.1P上昇し-16.9P、「用地取得件数」は7.6P上昇の-35.7Pと、やや改善傾向が見られる。「販売価格の動向」は1.9P上昇の51.9Pとなり、47期連続して上昇傾向にあるとの見方が続いている。「在庫戸数」は10.1P低下の18.6P。
「不動産流通業(住宅地)」のうち、既存マンションは「売却依頼件数」が0.7P上昇し-13.3Pとなったが、「購入依頼件数」は-33.3P、「成約件数」は-34.1Pと前回より悪化。「取引価格」は14.4Pと12期連続して上昇傾向だが、前回調査との比較では8.3P低下している。
既存戸建住宅は「売却依頼件数」-24.4P(同-9.5P)、「成約件数」が-23.9P(同-14.5P)と低下。「購入依頼件数」は-23.9Pで5.9Pの上昇、「取引価格」は16.0Pで横ばいとなった。土地は「売却依頼件数」が6.3P上昇の-2.2P、「購入依頼件数」は横ばいで-4.3P、「成約件数」は13.7P上昇して-22.2P。「取引価格」は14.9Pで13期連続して上昇傾向にあるとの見方が強いが、前回調査からは16.0P低下している。
「ビル賃貸業」の「空室の状況」は17.2P(同+10.5)、「成約賃料動向」は15.0P(同+9.7P)で2期連続での上昇となっている。
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