信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、ピュア・ハウジング(富山県富山市)が2月14日、現在進行中の複数の工事案件に対応後、自己破産の申請に向かう方針であることがわかった。負債は約2億円とみられる。
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同社は2004年に設立。富山県内を商圏として、在来工法によるフルオーダーメードの新築住宅をメインに手がけていた。無垢木材の質感とモダンな建築設計を前面に打ち出した提案で、輸入家具や住宅雑貨なども取り扱い、住宅建築と併せてライフスタイルをコーディネートすることで顧客評価を獲得、紹介受注につなげていた。兼業として炭火焼肉店も経営し、ピーク時とみられる2017年6月期には売上高約3億5300万円を計上していた。
しかし、同業他社との競合激化に加え、木材をはじめとする住宅資材価格の高騰で住宅市況が低迷するなか、ここ数年は減収傾向にあった。飲食事業からの撤退もあり、売上高は2億円程度に落ち込み、連続して赤字を計上。債務超過の状態が慢性化するなか、資金繰りがひっ迫し、事業継続の見通しが立たなくなった。
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