国土交通省は2月6日付けで、国土交通大臣指定の確認検査機関であるビューローベリタスジャパン、J建築検査センター、住宅性能評価センターの3機関に対し、建築基準法に基づく監督命令を行ったと発表した。
ビューローベリタスジャパンは、宮崎県内の建築物計画の確認審査で、土砂災害特別警戒区域内にある居室を有する建築物について、外壁および構造耐力上主要な部分に適合しない構造方法を用いていたにも関わらず、確認検査員の過失によりこれを見過ごし、確認済証を交付していた。
J建築検査センターは、兵庫県内の建築物計画3件の確認審査で、申請書に添えるべき図書のうち「道路高さ制限近接点における申請に係る建築物及び道路高さ制限適合建築物の天空図」や「非常用の照明設備の構造詳細図」が添えられていないことを見過ごし、確認済証を交付。他にも、老人福祉施設の居室に非常用の照明装置が設けられていない計画を見過ごし、確認済証を交付していた。
住宅性能評価センターは、長崎県内の市街地開発事業4件における建築物計画の確認審査で、道府県知事等の許可を受けていない業者に対し、確認済証を交付していた。
国交省は同3機関に対し、発生の原因を分析した上で、同様の不十分な確認審査を再発させないよう、審査マニュアルの改善と審査体制の整備などの改善措置を含む業務改善計画書を提出すること、計画の提出日から1年間、四半期ごとに国土交通大臣に報告することを求めた。
また、処分の対象となった事由で業務に携わった確認検査員に対しても、10日～20日の業務禁止処分を科している。
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