パナソニックホームズ(大阪府豊中市)の「くらし研究室」はこのほど、「室内温度と健康に関する意識調査」として、20歳~69歳の男女を対象に、ヒートショックや寒さ対策の実施状況などを調査した。
ヒートショックの対策状況を調べたところ、「対策をしている」と回答した人の割合は35.3%にとどまった。
「対策をしている」と回答した人に対策の内容を聞いたところ、「入浴前に浴室を暖める」(52.4%)が最も多く、次いで、「湯船のお湯の温度は41℃以下を目安にする」(31.6%)、「湯船に浸かる時間は10分以下にする」(30.1%)、「浴槽から急に立ち上がらないようにする」(24.3%)となった。「非居室(洗面脱衣所・トイレ・廊下など)も暖房する」人は 18.9%にとどまり、ヒートショック対策において重要な“部屋間温度差を小さくする”対策ができている人は回答者全体の1割以下であることがわかった。
ヒートショック対策をしない理由としては、「正しい対策の仕方がわからないから」(39.3%)、「自分には必要ないと感じているから」(30.0%)が上位となった。
住まいの中で寒さが気になる場所を聞いたところ、「洗面脱衣所」(40.3%)が最も多く、「浴室」(39.5%)、「トイレ」(37.2%)が続き、ヒートショックが起こりやすい場所が上位を占める結果となった。
寒さ対策の状況を聞いたところ、居室(リビング・寝室・子ども部屋)では、半数前後が寒さ対策をしているにもかかわらず、非居室(洗面脱衣所・トイレ・廊下など)では、寒さ対策をしている人は1~2割程度しかおらず、ほとんどの人が寒いと感じながらも、対策をしていないことがわかった。
寒さ対策をしない理由は、居室では「電気代や燃料代が気になるから」がトップに。非居室では「寒いのは仕方がないと思っているから」がトップとなった。また、「暖房器具を置く場所がないから」という理由も多く上がり、限られたスペースでの寒さ対策の難しさが伺えた。
調査期間は、2023年12月14日~12月21日。回答者数は583人。
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