タカラスタンダード(大阪市)が2月1日に発表した2024年3月期第3四半期(23年4~12月)の連結決算は、新築・リフォーム向けとも順調に拡大したことから、売上高が前年同期比3.9%増の1794億円と、3Qにおける過去最高を更新。価格改定の反映が進んだことなどから利益率が改善し、営業利益は同7.5%増の107億円となった。経常利益は同5.8%増の110億円、四半期純利益は同5.2%増の82億円。純利益増は投資有価証券売却によるもの。
住宅設備関連事業の売上高は1792億円(同3.9%増)、営業利益は105億円(同7.7%増)。市場別の売上は、新築戸建が534億円(構成比29.8%)、新築集合が559億円(同31.2%)、リフォームが618億円(同34.5%)。
キッチンは価格改定の効果により売上が拡大。新築市場で木製システムキッチン、リフォーム市場でホーローシステムキッチン「レミュー」の拡販が進んだことにより、売上高が同3.9%増の1072億円に達した。浴室はシステムバス「グランスパ」の拡販が進んだこと、新築マンション向けシステムバスが好調だったことにより、売上高437億円(同6.9%増)を計上した。洗面化粧台も価格改定の効果によりホーロー洗面化粧台「エリーナ」の拡販が進み、売上高が205億円(同4.1%増)となった。
不動産賃貸事業、倉庫事業などの売上高は3億1100万円(同1.7%減)、営業利益は1億7300万円(同1.7%減)となっている。
通期予想は価格改定の反映が遅れたことなどから営業・経常利益を下方修正し、売上高2353億円(同3.5%増)、営業利益123億円(同12.4%増)、経常利益は126億円(同9.7%増)、純利益は95億円(同12.9%増)となる見通しを示した。
現社長の渡辺氏は会長に
また、同日開催の取締役会において、4月1日付けで渡辺岳夫社長の後任に小森大東京支社長が就任する人事を発表。渡辺社長は代表権のある会長に就任する。
小森新社長は、大分大学経済学部経営学科卒業後、1994年に入社。岡山支店長、埼玉支店長、東京支店長(現在)などを歴任。2020年執行役員、23年4月常務執行役員、同6月取締役に就いた。長崎県出身、53歳。
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