サトウ工務店(新潟県三条市)は大型パネルによる超高性能・超高品質な躯体を標準とし、建物を小さくすることで、一般的な予算の建て主にも対応している。近作のS邸を例に取り、競争力の高い家づくりのあり方と小さな家の設計のポイントについて、代表の佐藤高志氏に聞いた。
ポイント①見込み客の入り口は内・外観のデザイン
◉最近、客層は二極化。高額予算の顧客と一般的な予算の顧客だ。後者には小さな家を提案してコスト削減を図る。最近は延べ床面積22~23坪の家が中心
➡コスト削減に加えて、ランニングコストを考えると高い金額の家ではないことを訴求
◉同社の見込み客は入り口として、家の内・外観のデザインに惹かれて問い合わせることが多い。同社の特徴である、振り切った高性能の家であることは後から気付く建て主が多い
◉内・外観のデザインは性能以上に力を入れており、特に外観はその地域に合う形や素材を重視。郊外の家と街なかの家だと外観が大きく変わる
◉デザインの方向性は決めない。地域に合わせて古民家もシンプルモダンも採用。どれも意匠は整える。それができる設計力が同社の強み
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S邸の外観。3間角の総二階。外装は県産のスギ板幅227.5㎜を鎧張り(無塗装)。「地域材を多用するのは地元にお金を落とすため。」そのように説明して建て主の理解を得ている
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S邸のLDK。見込み客は性能よりも内・外観のデザイン性に魅力を感じて問い合わせをしてくる人が多い
ポイント②ハウスメーカーを遥かに超える高性能を標準化
◉同社はハウスメーカーを遥かに超える高性能が標準。高性能化は仕上げ材や設備に凝るのとは異なり、ランニングコストが抑えられるため、かけた分の費用が戻ってくる投資といえる。さらに安全性や居住性、省エネルギー性が向上するのも利点
◉大型パネルやG3、安全持続性能を素早く標準化したのは、いずれ普及する工法や基準だと考えたため。先行して取り入れると差別化になる。普及期には・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー1・2月号(2024年1月30日発行)商品力[超]UP⤴の新常識(P.25〜)』でご覧ください。
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