信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、ケイ・ジェイ・ワークス(大阪府箕面市)が2023年12月11日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同月14日に破産手続き開始決定を受けていたことがわかった。負債は2023年5月期末時点で約4億7900万円とみられる。
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同社は1990年設立。木造注文住宅の建築工事やリフォーム工事などを手がけた。国産材を使った「木の家づくり」に特化し、椅子やテーブル、薪ストーブなどの調度品まで住環境をトータルで提案。ショールームでもある本社でのイベント開催やメディア、HPなどでの露出で知名度を高め、2007年5月期には売上高約9億8500万円を計上していた。
しかし、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、モデルルーム見学会や説明会などのイベント開催が制限されたことで受注が落ち込み、工期の延期・遅延なども発生。2020年5月期の売上高は約4億5500万円にまで減少していた。その後も木材価格の高騰などによって収益性が一層厳しくなり、欠損計上が続くなか、取引先に対して支払い遅延が発生するなど信用不安が表面化。先行きの見通しが立たなくなり、2023年12月10日に事業を停止していた。
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