日銀や金融団体などで構成する金融広報中央委員会が1月26日発表した2023年の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、2人以上の世帯が保有する預貯金や株式などの金融資産の平均額は1307万円だった。株高や金利・配当収入の増加を受けて、前年の1291万円から増加した。
内訳は、預貯金が563万円で最も多く、次いで有価証券が427万円、保険が257万円。金融資産が「増えた」との回答者が増加しており、理由は「株式・債券価格の上昇による評価額の増加」が37.3%(前年23.8%)と最多。「配当や金利収入」が33.5%(同25.4%)と続いた。
調査は昨年6~7月にかけてインターネットで20歳以上80歳未満の全国5000世帯を対象に行った。
また、高校1年生3000人を対象に実施した「15歳のお金と暮らしに関する知識・行動調査(2023年)」の結果も発表。金融知識などから算出する金融リテラシースコアは60.3%と想定の上限となり、学校で金融教育の取り組みが進んでいることが確認された。
1カ月のお小遣いは平均が4787円、お年玉が3万2853円だった。スコアの高い層は低い層と比較して、インターネット利用時間が少なく、仕事や将来の夢などについて保護者との会話が多かったことなども分かった。
これまでは5年ごとに「子供のくらしとお金に関する調査」として実施。今回は、義務教育終了段階の金融知識の浸透度合いを調べるため高校1年生に対象を絞り、昨年6~7月、インターネットで調査を行った。
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