アスカ工務店は、富士市内の築24年の中古住宅を取得して、断熱・耐震改修をメインとする性能向上リノベーションを施し、このほど常設のリノベモデルハウスとして本格的に運用を始めた。同社社長の遠藤鉄弥さんは、この先の新築市場の縮小を見越してストック事業に軸足を置く経営への転換を図りつつ、「地域の工務店として“普通の人”が手の届く価格で、性能に優れる良質な住まいを提供する責務を果たしたい」と力を込める。
同中古住宅が、新幹線も停車するJR新富士駅まで車で10分ほどの住宅街にあり、市役所や図書館、保育園、公園なども近くにあるという好立地だったことから、「リノベのメリットを説明しやすい」(遠藤さん)と常設のモデルハウスにすることを決めたという。
遠藤さんは、将来的に避けられない新築市場の縮小を見据え、さらには近年の価格高騰に伴う“新築不況”とも言える状況への対応も含めて、培ってきた技術力を生かした性能向上リノベーションをメインとする経営にシフトする考え。そのためリノベモデルハウスは、訪れた人に温熱環境の体感も含めて、価値を分かりやすく示すことを目指した。
G2レベルの断熱性能に
既存部分の玄関など約8㎡を減築した木造2階建て・延べ床面積約112㎡のリノベーションは、YKK APとのコラボプロジェクトとして行い、断熱はG2レベルのUA値0.29W/㎡Kに、耐震性能は上部構造評点1.53(耐震等級3相当)まで引き上げた。漏水リスクを避けて耐久性を高めるために・・・
この記事は新建ハウジング1月30日号2面(2024年1月30日発行)に掲載しています。
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