徳島県で注文住宅の設計・施工、賃貸、メガソーラー事業などを手がけるフィット(徳島市、鈴江崇文代表取締役)は「コンパクトソーラー発電研究会」を通じて、全国の不動産会社などを対象にした新規事業の提供を始めた。利用価値が低かった土地と太陽光発電を組み合わせたビジネスモデルだ。
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が2012年7月にスタートしたことを受け、同社は昨年から、もともとの強みであった不動産情報を活用して 耕作放棄地などの遊休土地と太陽光発電(30、40、50kW)をセットにした小型発電所(=コンパクトソーラー発電所)の個人向け販売をスター トした。個人でもコンパクトソーラー発電を事業化することで、固定価格買い取り制度のメリットを享受できるというのがインパクトとなり、反響は上々。 開始から3カ月で23件を成約、これまでに約70件の受注を獲得したという。
同社の好調を聞いて、全国の不動産会社や太陽光発電パネルの販売会社からこのビジネスモデルを習得したいとの問い合わせが相次いだことにより、昨年11月に研究会を設立。研究会を通じて加盟店との情報共有を進めている。発足から3カ月で不動産会社など17社が加盟し、現在も問い 合わせが増えているという。「特に土地の安いローカル市場の方がこのビジネスに適している。地方を中心にネットワークが広がっている手応えがある」(同研究会)とする。
今月中にも、コンパクトソーラー発電所のモデル施設が完成する予定。
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