東京カンテイ(東京都品川区)は1月24日、12月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。首都圏は、前月比0.8%減の4686万円と3カ月連続で下落した。東京都は6393万円(同0.2%減)とわずかながらも2カ月連続で下落し、前年同月もマイナスに転じた。神奈川県は3623万円(0.9%減)、埼玉県は2971万円(0.7%減)と、いずれも下落傾向にある。千葉県は2710万円(0.2%増)とわずかに反転上昇したが、依然前年同月の水準を下回っており、全体的な弱含みが続く。
一方、都市別では、東京23区は前月比0.1%増の7144万円と4カ月連続上昇。都心6区は0.9%増の1億995万円と11カ月連続で上昇し、前年同月比は10.1%増の高水準を示した。特に国内外の富裕層や投資家からのニーズが高い千代田区・港区の上昇度合いが非常に顕著となっている。対して、周辺エリアは弱含んでおり、都心部の価格高騰の影響は全くみられない。千葉市(0.2%増)は前月の横ばいからプラスとなったが、直近3カ月は目立った動きがない。横浜市(0.3%減)は2カ月連続で下落。さいたま市(0.9%減)は5カ月連続で下落し、前年同月比も2.7%減と2020年6月以来水準を割り込んだ。
近畿・中部は微増
近畿圏は前月比0.7%増の2871万円と5カ月ぶりに上昇。大阪エリアの事例シェア拡大が影響した。大阪府は0.6%減の3026万円と8カ月連続下落し、前年同月比の下落率も拡大傾向にある。兵庫県は2.4%増の2533万円と5カ月ぶりに上昇したが、前年同月の水準には至らなかった。都市別では、大阪市が前月比0.8%減の3822万円と2カ月連続で下落し、前月比・前年同月比ともに下落率が拡大した。市中心部では平均築年数がやや進み、0.8%減の5218万円と5カ月連続下落となった。神戸市(3.7%増)は、比較的価格水準が高い中央区・東灘区の事例シェアが拡大した影響で大幅に上昇した。
中部圏は前月比0.7%増の2257万円、愛知県は1.0%増の2401万円といずれも反転上昇し、10月の水準を上回ったが、前年同月比はマイナスが続いている。都市別では、名古屋市が前月比0.8%増の2765万円と6カ月ぶりに上昇したが、前年同月比は2.1%減と前月とほとんど変化がなかった。市中心部では0.5%増と4カ月ぶりに上昇したものの、前年同月の水準を下回ったまま推移している。
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