林芳正官房長官は24日の記者会見で、能登半島地震の被災者支援に関し、住宅が全半壊した世帯に支給する「被災者生活再建支援金」の増額に慎重な姿勢を示した。「過去の災害被災者との公平性の確保という課題もある」と指摘した。
その上で林氏は住宅復旧の融資制度や税制上の措置を挙げ、「他の支援策との組み合わせも含め、総合的かつきめ細やかな対応を検討していく」と説明した。支援金の引き上げは立憲民主、日本維新の会、国民民主の野党3党が主張している。
林氏はまた、被災自治体の水道の復旧について「全国から技術者約170人を派遣し、少しでも前倒しできるように最大限取り組む」と語った。今後の災害に備え、全国の水道施設の耐震化を進める考えも示した。
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