LIXIL(東京都品川区)は1月22日、2020年に売却したペルマスティリーザ社に拠出した資金のうち、返還を受ける予定となっていた繰延対価について、公正価値の再評価を実施した結果、48億円の損失を計上することになったと発表した。24年3月期第3四半期会計期間の連結財務諸表では、非継続事業からの四半期損失48.27億円(税引後)として計上。日本基準に基づく個別財務諸表では、特別損失69.38億円(税引前)を計上する。
同社は20年9月に、ペルマスティリーザ社の発行済普通株式100%を米アトラス社に譲渡。その際、一定の資金を拠出したが、このうち最大1億ユーロ(前連結会計年度末、日本円で145億円)については、株式譲渡日から22年3月31日までの間にペルマスティリーザ社のキャッシュ・フローが一定の条件を満たした場合に、返還されることで合意していた。しかし、コロナ禍やその後の経済環境の混乱により、プロジェクトの停滞や資金回収の遅延などが発生。株式譲渡契約で定めた条件を満たすことができなかったとの報告が買主からあったという。
これらを受けて、24年3月期第3四半期連結業績(見込額)を公表。継続事業のみの金額では、売上高1兆1230億円、営業利益259億円、四半期利益117億円。非継続事業を含めた金額では、四半期利益72億円となる見通し。通期連結業績に与える影響については精査中だとしている。
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