東京証券取引所(東証)は1月15日、資本コストや株価を改善するための対応策を開示した企業を公表。プライム市場上場企業の40%に当たる660社、スタンダード企業の19%に当たる300社が開示していることを明らかにした。ハウスメーカーでは、大和ハウス工業、積水ハウス、住友林業、建材メーカーでは、LIXIL、三和ホールディングス、文化シヤッターなどの名前が挙がっている。
このリストは、東証へ提出された直近の「コーポレートガバナンス報告書」の中に、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」というキーワードを記載しているかどうかを確認したもの。東証では23年3月にプライムおよびスタンダード市場に上場する企業に、株価を高めるための具体策を示し、実行するよう要請していた。
今回の調査で、「PBR」(株価純資産倍率)が低い企業、「時価総額」が大きい企業ほど開示が進展していたことから、今後毎月同リストを公表し、企業に検討・開示を促す考え。さらに、投資者の視点を踏まえた対応や、投資者から高い支持が得られた取組事例を公表することで、上場会社の実効的な取り組みを促進する。
◆主な開示企業(プライム)◆
【建設業】
安藤・間、東急建設、清水建設、鹿島建設、西松建設、三井住友建設、奥村組、戸田建設、熊谷組、住友林業、大和ハウス工業、積水ハウス、四電工
【化学】
アイカ工業、日本ペイントホールディングス、関西ペイント、中国塗料、前澤化成工業
【金属製品】
宮地エンジニアリンググループ、川田テクノロジーズ、三和ホールディングス、文化シヤッター、LIXIL、立川ブラインド工業
【ガラス・土石製品】
AGC、住友大阪セメント、日本碍子、ヨータイ、ニチハ
【不動産業】
いちご、野村不動産ホールディングス、東急不動産ホールディングス、三井不動産、三菱地所、東京建物、京阪神ビルディング、住友不動産
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