オープンハウスグループ(東京都千代田区)はこのほど、米国子会社のOpen House Realty & Investments, Inc.を通じて出資し、米国カリフォルニア州ロサンゼルス市で、中低所得世帯を対象にした賃貸用集合住宅「Affordable Housing(アフォーダブル・ハウジング)」を開発すると発表した。米国Thrive Living社との共同開発で、2023年8月着工、2024年12月竣工予定。
「Affordable Housing」は、世帯収入が地域の中央値を下回る人に、自治体が収入に応じた適正な価格(家賃)を設定する公的支援の対象になる住居。今回は、地域平均年収の8割程度の所得層を主な入居対象者として見据えている。米国でも同社のグループミッションである「都心部で手の届く価格の住宅提供」を推進するとしている。
木造およびコンクリート造の混構造6階建て、総戸数376戸の物件で、工場等で製造を行うモジュラー建築方式を採用。従来の工法よりも、工期短縮、廃棄物・温室効果ガス・鉄鋼使用等を削減するほか、建築現場での作業を最小限にすることで建設地での騒音や建設廃棄物、工事車両の交通量低減を実現。環境への配慮とともにサステナブルな社会の実現に寄与するとしている。
建設地は、Metro A Line「China Town Station」駅から徒歩10分で、ドジャー・スタジアムにも至近のロサンゼルス市ダウンタウン北部に位置する。ダウンタウンやセンチュリーシティ等の商業地区、ハリウッドやビバリーヒルズ等へのアクセスが良く、2000年から2019年にかけて人口が約3倍に増加しているエリア。2040年には20万人に達し、5万5000人の新規雇用が創出されると予測されている。建設地周辺は、若年層の就業者にとって魅力的な居住エリアで、安定的な賃貸用集合住宅の需要が見込めるとしている。
同社は、2018年から米国での収益不動産(賃貸用集合住宅及び戸建住宅、物流倉庫)の開発事業に参入。これまでカリフォルニア州、テキサス州、フロリダ州、メリーランド州での開発プロジェクト10件に参画している。
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