信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、木造建築工事業者のアロウズ(広島県広島市)が、2023年12月28日までに事業を停止し、近く広島地裁へ破産申立てを行う予定であることがわかった。負債は債権者約40人に対し約2億円の見込みという。
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同社は1995年に設立し、大手ハウスメーカーのFC店として、本店・廿日市店を拠点に注文住宅の設計や施工を手がけていた。オール電化やエコ床暖、高気密・高断熱など様々なスタイルの住宅に対応して受注を伸ばし、2007年8月期には売上高約6億300万円を計上していた。
しかし、その後は同業者との価格競争の激化により受注は伸び悩み、2022年8月期の売上高は約1億2500万円にまで落ち込んでいた。採算性も低下して債務超過の状態が続き、年商を上回る借入金が重荷となっていた。その上、新型コロナウイルス感染拡大の影響で集客が落ち込み、資材価格の高騰で受注環境も悪化して支えきれなくなり、事業の継続を断念した。
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