東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、12月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・近畿圏は反転下落、中部圏は反転上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比6.7%減の3799万円と反転下落した。東京都は6035万円(8.3%減)と2カ月連続で下落。神奈川県は4246万円(2.2%増)と2カ月連続上昇した。千葉県は2788万円(1.9%減)と反転下落。埼玉県は2681万円(8.5%減)と反転下落し、前年同月比も10.8%減と大きくマイナスに振れた。平均土地・建物面積が縮小したほか、築古化も進んだ。前月は首都圏全体の平均価格が集計開始以降初めて4000万円台となったが、12月は東京都・埼玉県の下落が数字を押し下げた。
都市別では、東京23区が1億1119万円(9.9%減)と2カ月連続下落。高額事例の減少が影響したが、前年同月比は21.5%増と高水準を維持している。都下(5.9%減)は、前月比・前年同月比ともにマイナスに転じた。横浜市(12.2%増)は、築年数が3.2年若返ったことから大きく反転上昇した。川崎市(4.1%減)、相模原市(2.9%減)は反転下落。千葉市(2.7%増)、さいたま市(3.0%増)はいずれも反転上昇した。
近畿圏は、前月比6.9%減の2727万円と反転下落した。大阪府は3.3%減の3059万円と2カ月連続下落。兵庫県は7.4%減、京都府は6.0%減と反転下落し、3府県全てが前月比・前年同月比ともに下落となった。都市別では、大阪市が14.8%増の5254万円と大きく反転上昇したが、前年同月比は2022年12月の高額物件の影響(平均価格7000万円台)で、引き続きマイナスとなった。堺市(10.7%減)は2カ月連続下落、神戸市(4.1%減)、京都市(10.5%減)は反転下落した。
中部圏は、前月比3.2%増の2487万円と反転上昇した。愛知県は5.6%増の3098万円と反転上昇。築浅化がすすみ、再び3000万円台に乗せた。名古屋市は8.9%増の4137万円と2カ月連続上昇したが、前年同月比は1.2%減と依然マイナスが続く。
宮城県は、前月比2.5%増の2583万円と反転上昇したが、前年同月比は築古化したことでマイナスに振れた。仙台市は3.7年築浅化したものの、2.8%減の2993万円と2カ月連続下落した。前年同月比は15.2%減と大きくマイナスに転じた。
福岡県は、前月比6.6%増の2502万円と反転上昇。前年同月比は築浅化が進み、15.4%増と大きくプラスに転じた。福岡市は11.4%増の4591万円と2カ月連続上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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