ウェザーニューズ(千葉市)は1月12日、能登半島地震の被災地支援サイトを開設し、被害状況を伝える現地からの生の声を集約した「被害リポートマップ」を立ち上げたと発表した。
被害リポートマップは、同社が提供する天気予報アプリ「ウェザーニュース」に届けられた被災地ユーザーからの被害報告(写真とコメント)をマップ上に可視化したもの。「家屋倒壊」「屋内被害」「道路被害」「液状化」「土砂災害」「通信」「電気・ガス」「水道」「交通への影響」「影響なし」「その他」の被害を日付ごとに確認できる。
同社は、地震発生直後から石川県、富山県、新潟県のユーザーが被害を報告できる機能を立ち上げ、情報を収集。当初、ユーザーからの写真やコメントをそのまま表示していたが、被害情報をより多くの人に役立ててもらうため、被害内容のカテゴリ分けと日付ごとの表示機能を追加。被害やインフラ状況の変化を把握できるようにした。これらの情報は、現地で救援活動や復旧作業を行う自治体や企業、法人にも活用されているという。
「被災地支援サイト」では、被害リポートマップのほかにも、被災地周辺の60時間先までの雨雲レーダーや10日先までのピンポイント天気予報、積雪や雨量の予想など、最新の気象・防災情報などを発信。専門家による動画解説や各自治体情報もすべて無料で確認でき、二次災害防止や避難生活における健康管理などに役立ててほしいとしている。
マップでは、時間経過とともに報告内容が変化しているのがわかる。地震発生後数日間は、「全壊の家屋が多数、道路も陥没が酷く未だ自衛隊や支援物資が届いていません。水道は止まっています。電気は一部のみで使えているようです。避難所で飲食物を分け合いながら過ごしています」(石川県輪島市)など、被害状況を詳細に伝える声が多く寄せられた。1週間が経過してからは、断水や電気・ガスの状況、渋滞発生などが報告されるようになっている。
同社は、さまざまなかたちで被災者、被災地への支援を継続するとともに、人的支援も含めた追加支援を検討するとしている。
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