工務店、住宅業界にとってかなり厳しい年となった2023年を、トップランナー工務店はいかに乗り切ったのか?また、2024年はどうなると予測し、どんな手を打っているのか?23年、新建ハウジングに多大なるご協力をいただいた「2023年の顔10人」の方々に、3つの質問について回答してもらった。
Livearth(岐阜県養老町)代表取締役・大橋利紀さん
Q1.2023年は自社・工務店にとってどんな年でしたか?
2023年は価格高騰に始まり、業界全体の住宅着工戸数の減少が続く中で、「価格高騰に見合った価値提供が求められている」ことをより意識した1年だった。そんな状況下でも弊社の集客数はむしろ増えているが、ピンポイントで見ると落ち込んだ時期もある。「単価を下げれば受注数が増えるのではないか」。そんな考えも頭によぎったものの、「Livearthらしく生き残る」を23年のスローガンに掲げたこともあり、リヴアースが社会提供できる価値とは何か?を自問自答し続けた。
顧客の購買行動、流入経路の変化も顕著だ。かつては見学会に来場した見込み客に対して段階的に営業活動を行っていたが、最近は見学会や事務所に来場する前に事前にホームページやYouTubeを事細かく確認してから来場する顧客が増えたため、打ち合わせ回数が最小限で受注に結び付いている。“ミスマッチ”ではなく“ベストマッチ”な顧客が増えている状況だ。
また、12年から参加し続けてきた「LIXILメンバーズコンテスト」の2022年度新築部門で、グランプリを受賞した年でもある。弊社のスタッフや職人、OB顧客にとって、誇れる冠を得ることができた。
Q2.2024年はどんな1年になると予想していますか?
新築ブランドとしてのLivearth(リヴアース)、リノベーションブランドのliv・reno(リヴ・リノ)は、事業としては成熟期に入っているため、密度を高めてより洗練させていく段階にあるだろう。一方で・・・
この記事は新建ハウジング1月10日号3面(2024年1月10日発行)に掲載しています。
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