YKK AP(東京都千代田区)の現地法人であるYKK APアメリカ社(米国ジョージア州)は1月9日、住宅用樹脂窓を製造する新工場「メーコン工場」(ジョージア州メーコン・ビブ郡)の操業を12月28日に開始したと発表した。投資金額は1億2500万USD(土地・建屋・生産設備含む)。
新工場は、ジョージア州中央に新たに取得した20万2343㎡の用地にて建設。2022年10月に着工、2023年12月に完工した。旧工場から車で約20分の立地で、2カ所に分かれていた製造機能を移管し、住宅用樹脂窓の高効率な一貫生産体制を構築した。製造供給能力強化と市場競争力のある製造供給体制によって、米国南部6州への増販を図る。年間の生産能力は約45万窓。
製造ラインは、既存の樹脂窓商品に加え、改良商品製造に向けた新設ハングラインなどの設備を配置。樹脂素材の押出、ガラス・窓の加工、組立、出荷までの一貫生産体制を構築した。日本で採用している自動化技術を展開し、生産性を212%とする計画となっている。ライン内や倉庫・出荷工程では、情報基盤を整備しスマートファクトリー化することで働きやすい環境を構築。棚搬送型ロボットやIoT技術によって作業者の移動やピッキング時間を削減し、出荷工程の効率化・省人化を図る。遠隔でのサポート体制構築や、現地で維持管理可能な設備仕様によるメンテナンス性の向上、工程内検査の確立などにより、安全かつ高品質な工場を目指すとしている。
新建屋では、自然光を取り入れ、屋根・壁の断熱化で省エネ性能を向上。CO2排出量削減を目指すほか、カーボンニュートラル実現に向けて創エネ技術を段階的に導入するという。今後の事業・商品戦略やさらなる成長に合わせてフレキシブルに対応可能な拡張性を持った建屋設計で、竜巻など自然災害発生時用の緊急避難場所も確保している。
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